「おいでよ」っていう環境を作り続ける(前編)
〜湘南の注文住宅 松尾建設株式会社 〜

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我が家(茅ヶ崎)の近所で、隔月で開催される「ストーリーマルシェ」という朝市がある。

ポスティングされるチラシで知って、気になりつつも、なかなか行く機会がなかっのだが、以前、当サイトで取材した移動販売の本格窯焼きピザ UNCLE KENさんが出店することを知り、先日ようやく行ってみた。野菜やドリンク&フードだけでなく、雑貨や家具工房なんかの出店もあって、バランス良く楽しい。

地元の住宅建築会社の駐車場とオフィスで開催されていて、場所を提供しているのかな?と思っていたら、どうやら主催しているとのこと。松尾建設というらしい。

どんな会社なのかなとネットを見てみたら、なんだかいい感じのホームページが出てきた。会社の雰囲気やキャラクターがよく伝わってくるというのかな。きっとネット活用の達人がいるに違いない!と思い、松尾建設さんにインタビューに行ってきましたよ。(ET)

青木 隆一(あおきりゅういち)

松尾建設株式会社/代表取締役

 

プロフィール)

1974年神奈川県茅ヶ崎市生まれ。専門学校卒業後、父が経営する「松尾建設」に入社。2013年より現職(代表取締役)。趣味はアウトドア全般。


祖父が始めた造園業から住宅建設へ。家の仕事を継ぐというのは自然な流れでしたね。

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-- 松尾建設さんについて教えて下さい。

青木:私のおじいさんが造園業をスタートしたのが、この会社の始まりです。そのあと二代目である私の父親が造園業からちょっとずつ建設の方にシフトさせてきました。二代目の間は、ずっとハウスメーカーさんにお世話になりましたね。10年前くらいから、ハウスメーカーさんの仕事も続けながら、自社元請の注文住宅も取り扱うようになってきました。

 

-- それは青木さんが社長になられてから?

青木:私が、この会社で代表に変わったのが今から三年半くらい前なので、その前からですね。

会社の余力があるうちに新しいことを始めよう・・みたいな感じで注文住宅を始めたんです。

 

-- それまでも、社員としてはいらっしゃったのですか。

青木: ええ。私は、専門学校を卒業してからこの会社にすぐ入ったので。現場作業や、現場管理もやってきました。その前も、高校生の時から毎週土曜日は現場でアルバイトしていました。小遣い欲しさもあったけど、仕事も結構楽しいねって感じでしたね。そんな感じでしたから、大人になったら家の仕事を継ぐというのは自然な流れでしたよ。

-- すごく自然な流れだったんですね。

青木:たとえば、小学生って「電車の運転手さんになりたい」ってよく言うじゃないですか。私も「運転手さんがカッコいいな」と思ったこともあったと思うけど、たぶん本当はそう思ってなかったんじゃないかな。親戚の叔父さんも職人として働いてて、親父よりも、その叔父さんに怒られるほうが圧倒的に多かったんですよ。幼稚園か小学校くらいから、普通にセメントで遊んだりしてましたから。「セメントで遊んでもいいけどバケツは洗え」とか「セメント固まったままだとバケツが使えなくなる」とかね(笑)。

 

家づくりが終わったら、「あ、お久しぶりです」みたいな。
それはないよなって思うんです。

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-- 社長になられて四年目ということですが、特に力を入れてやってきたことはありますか?

青木: 一番力を入れていると言ったらやっぱり、その・・・よく言われることだけど、家づくりをしてくれたオーナーさんとのつながりが大切だと思っているんですよ。みんな「末永くよろしくお願いします」の一言を言うけど、それをどういうふうにやっていくの?(という疑問)があると思うんです。

だから僕らは、そのひとつとして「ストーリーマルシェ」を始めたんです。オーナーさんが気軽に来てもらえれば、俺らは(そこに)居るし。例えば現場監督に言えないことがあったら俺に言えばいい。気軽に言ってくれ、みたいな。そういう場所を作りたいって思ったんです、あれは。プラス近所のコミュニティもあるから、どうせだったらみんな一緒に楽しくやろうよ、ということなんです。そういったつながりをいつまでも作っていくにはどうしたらいいかっていうのは常に考えています。

 

-- つながりを大切にしようと思ったきっかけは?

青木: 家づくりに最初から最後まで携わっていく中で、いろんな出会いがあって、設計とか色んなステップがあるんですけど、その中で物語が出来上がっていくんです。でも建物が完成したら「じゃあね」ってことになりがちですよね、大体の場合は。友達って言ったら失礼かもしれないけど、一時は仲良くやってたのに家づくりが終わったら、「あ、お久しぶりです」みたいな。家づくりをする人間として、それはないよなって思うんです。

スケジュールが合わなかったりして会えないことも当然ありますよ。でも僕らから「おいでよ」っていう環境を作ってあげてないからかもしれない。月日が経っていけば、オーナーさん家族に接する機会は当然少なくなっていくし、中には「会いたくないよ」っていう人はーーいや、いないと思いたいんですけどーーそういう人は、向こうからコンタクトはしてこないと思うんです。でも、そういうのをこっち側から行ってあげることが難しくなってくる代わりに、なんか受けてあげるものがなくてはいけないと思う。

気軽に来てもらえる環境、連絡もらえる関係を作るとか。これから色々変わっていくだろうから、それはずっとやり続けたいと思っています。

 

-- オーナーさんとの関係を続けていくための「マルシェ」だったんですね。

青木: そればっかりじゃないですよ。ひとつの切り口としてです。うちのオーナーさんたちに「この地域にはこんななお店があるよ」でもいいし。これから家づくりの検討をするっていう人たちだったら、茅ヶ崎ってどんな雰囲気なのか探りたいじゃないですか。

県外とか市外からくる場合、一番いいのはアパートを借りて一か月くらい住んでみたら?って勧めたいんですよ。でもそれはなかなか難しいから、ほんの何時間かだけどここにきて、「近所にはこういう人たちが住んでいるんだ」みたいな雰囲気を味わってもらって、街のことも知ってもらって、それで茅ヶ崎に移り住む、家を建てる決心をしましたみたいなのがあったらいいな、と。

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-- 「マルシェ」のアイデアは、社長ご自身が思いついたんですか?

青木: 以前から、(松尾建設で)家づくりをしてくれたご家族とバーベキューやったりしているんです。あとバス旅行とか。おもしろかったのは餃子パーティかな。餃子って家庭によって味が違うじゃないですか、微妙にこだわりがあったりとか。そういうのを持ち寄ってきてもらうんです。各家族の自慢の餃子。自信がない人は宇都宮餃子とかホワイト餃子でもいいから買ってきてくれって。

そういうことをちょこちょこやっていくと、結構面白いんです。こういうのに近所の人がいたらもっと楽しくないか?というのがあって、それがマルシェを始めようと思ったキッカケだったのかな。

あとは「マルシェ」は・・・茅ヶ崎の色々なお店に食べに行きましたけど、ひっそりしている店があるんですよ。すごくいいもの作っているのに。宣伝しちゃいけない店なのかと思いきや、話しをしてみると「どういうふうにアピールしたらいいのかわからないから今こういうふうになっちゃってる」っていう店があるんです。そういうのもあって、じゃ、俺たちが場所を提供してあげれば宣伝にもなるかなって。

 

-- 街のお店まで視野が広がりましたね。出店者を選ぶ基準はありますか?

青木: 俺は結構人好きだから、人と必ず会って話しをしますね。どんな人なのかな・・とか、なんでそのお店を始めようと思ったのか、そのストーリーみたいな部分だったり。あとはやっぱり素材(に対するこだわり)でしょうね。移動ピザUNKLE KENの健さんなんて、こだわりが凄いじゃないですか。ああいった、こだわりの人たちを集めて、じゃ、やりましょうみたいな。

 

-- 青木社長ご自身が必ず面談するんですか。

青木: ほとんど会います。UNKLE KENの健さんは、知り合いから聞いたんですよ、「こういう人いるよ」って。「おっ、それはちょっと会うしかないな」と思って。連絡したら、その日は近くに出店してるというので、すぐにピザを食べに行って、小麦から自分で栽培したり素材の仕入れ方とか聞いて、「わ、こりゃいいな!」って。最近は、出店者同士のクチコミとか紹介で会う人も増えてきてて、そういうケースだとフィーリングが合う人が多いかな。

 

-- これからの「ストーリーマルシェ」はどんな場になっていきそうですか?

青木: これから何か始めていきたいっていう人たちの「きっかけ」というか、トライアルの場にしてもらってもいいなと思っています。そんな感じで、マルシェの場をうまく使っていただける方が増えるのも嬉しいですね。

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茅ヶ崎ストーリーマルシェ

後編へ続く

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