地域が元気になるハチミツ作りを(前篇)
〜鎌倉こどもハチミツプロジェクト〜

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「鎌倉こどもハチミツプロジェクト」は、一般的な個人経営のビジネスでも、ボランティア活動でもない、「LLP(有限責任事業組合)」という運営手法を用いて立ち上げられたプロジェクトだ。

「カマコンバレー」という鎌倉のIT企業が中心となって運営されているコミュニティの中から生まれたそのプロジェクトは、LLPを通じて賛同者からの出資を募り、建長寺のサポートも得て、同寺の敷地内で昨年からハチミツを作り始めた。

「ハチミツは単なる題材、地域活性と起業家教育がメインなんですよ」-そう語るプロジェクトリーダーの古田さん自身、実はハチミツ作りははじめてとのこと。

「みんなでハチミツを作る」という、ちょっとわくわくするきっかけから始まったこのプロジェクト。そこに集う人たちのプロジェクトに対する思い、そして将来の夢について、ハチの巣箱がある建長寺の「秘密の場所」でお話をお伺いしました。

 

古田 智子(ふるた さとこ)

鎌倉こどもハチミツプロジェクト/プロジェクトリーダー

プロフィール)

東京都大田区生まれ育ち。四姉妹の長女。 「仕事の仕方」を変えよう、と思い、会計事務所を辞めて、2014年10月よりカマコンバレーの事務局になったのをきっかけに2015年から鎌倉に移住。カマコンバレーの事務局業務をこなしつつ、「鎌倉こどもハチミツプロジェクト」のプロジェクトリーダーとして同プロジェクトを運営。


 

子どもたちに地域への愛着と起業家マインドを。

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--「鎌倉こどもハチミツプロジェクト」とは、どんな団体ですか?

古田:鎌倉の子どもたちに、毎月1回のワークショップを通じてハチミツ作りから商品化、販売までを体験をしてもらうプログラムを運営している団体です。今年は初年度で初めての取り組みということもあり、参加者約20名の規模からスタートさせています。

スタートしたばかりで、まだまだ手探りですが、一年間という長丁場ですし、子どもたちが飽きずに参加し、学び続けてくれるような内容にしていきたいと思っています。

 

--子どもたちには、どんなことを学んで欲しいということでしょうか?

古田:3つあります。

一つ目は起業家としてのマインドです。この団体の運営には、起業家としての知見や経験も豊富なカマコンバレーのメンバーが関わっています。ハチミツの商品化だけでなく、自分たちで販売まで考えることで、起業家マインドを擬似体験出来るプログラムになっています。

二つ目は自然環境に興味を持ち考えるようになること。ハチミツを作るミツバチは自然豊かな場所でないと生きることができません。近年ミツバチの大量死も騒がれていますが、ハチミツ作りを通じて、自分たちを取り巻く自然環境に興味を持ち、単に利益を追求するのではなく自然との共存についても考えてもらえたらと思っています。

三つ目はITとデジタルです。ITは現代人にとって欠かせないツールの一つです。ITをうまく利用していくことを一緒に学んでいけたらと思います。またデジタルについても、いまは構想段階ですが、ゆくゆくは巣箱に温度や湿度等を感知するセンサーを使い、養蜂を効率化して身近にしたいと思っています。

 

鎌倉発のまちおこしプログラムに育てたい。

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--子どもたちは無料で参加出来るようですが、ボランティア運営ですか?

古田:組織的にはLLP(Limited Liability Partnership/有限責任事業組合)です。参加費で成り立たせることを目的としていないので、ワークショップの参加費は無料にしています。1年限りではなく、続けて行く前提で考えていますので、きちんと収益を出せるようにするつもりです。当面は、子どもたちが作ったハチミツ商品の販売が主な収入になる予定です。

実は、このプロジェクトは地域活性がメインコンセプトで、ハチミツは題材の一つという考え方なのです。子供達に地域を好きになってもらいながら、起業についての擬似体験をしてもらいたいと思っています。子どもたちが地元を好きになってくれて、地元のために何ができるかを自分で考えて自ら行動するようになる、その結果、地域が盛り上がったらいいなと思っています。

将来的には、「地域活性化」x「起業家教育」をセットに、他地域でも展開可能なプログラムにして、そこから収益がうまれるようなかたちに出来たらいいかな、みたいなことも、事務局内で話をしているんですよ。

 

--どのような背景でスタートしたプロジェクトなのでしょうか?

古田:元々は、「てらこやネットワーク」による地域総がかりで地域の子どもたちを育てる活動ひとつで、埼玉県朝霞市のてらこやが活動の一環として地域の子どもたちと一緒にハチミツ作りを行っていました。

鎌倉のてらこやのメンバーが朝霞の活動を聞いたところ、かなり盛り上がりまして、「じゃあ、鎌倉でも始めよう!」ということでスタートしました。もちろん、朝霞の活動を参考にしながら、鎌倉なりのアレンジを加えています。起業家の体験であったり、歴史ある建長寺の一角を使わせてもらったり、、という点ですね。

 

後篇に続く。

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