日本初、沖縄純黒糖専門カフェ/黒糖の魅力を伝えたい(後編)

いよいよ開店準備〜飲食店修行と事前マーケティング〜

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--仕入れルートも見つかり、ようやく黒糖の準備が出来ましたね。

大森:そうです。それで、いまのお店の物件との出会いもあって、具体的な開店準備を始めることが出来ました。カフェを運営しようと決めたものの、飲食店での勤務経験はなかったので、喫茶店で2年間アルバイト、平行して1年弱ほど、カフェの開業スクールに通いました。この時は、退職金もだんだん減ってくし、妻に食わしてもらいながら・・でしたねえ(笑)。
実務以外には、マーケティング調査ですね。地域の年齢構成など、役所の資料などを参考に、かなり徹底的に調べました。このエリアにはどんな方がお住まいなのか、お店に来て欲しいのはどんな方かとか。黒糖は、普通の砂糖より高価格なので、お金に余裕のある方々をターゲットにしたいと思っていました。そういう意味では、ここ(茅ヶ崎市東海岸エリア)は良いエリアでした。

 

黒糖茶房ならではのスペシャリティ感を演出する「オリジナル刻印」

 

--そして2012年4月、ついにオープンですね。そんな黒糖茶房のこだわりは?

大森:コンセプトでもある「黒糖」に「沖縄の純黒糖」を使っている点は当然として、あとは環境と飲食物の提供スタイルですね。お客様に「雰囲気良いね」と言ってもらえるように配慮しています。環境については、古木を基調にした内装にして、張り紙しないとか、テーブルの上には何もおかないようにするとか。そういう点は特に気を使っています。もちろん飲食店なので、美味しいものを作ることは大前提です。

 

--飲食物の提供スタイルというのは、どういうことですか?

大森:ほとんどの物を「黒糖茶房」のロゴが刻印されている白木のプレート(写真)に乗せてお出しするようにしています。お客さまの心に残るもの、オリジナリティのある物を提供する為に、看板なども含めて「黒糖茶房」のロゴがついた物を使っています。こういったものをサービスの中に入れることで、黒糖茶房ならではのスペシャリティ感を出したいと思っています。

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--ロゴ入りプレートは写真撮る方、多そうですね。

大森:オリジナル刻印は、開店前から作ろうと決めていたアイテムで、プレートだけでなく、食材にも使ってます。例えば、最中の皮の薄焼きにロゴを刻印して、パフェやあんみつに添えたり。このプレートも、ホームセンターで買えば数百円ですけど、ロゴを刻印して、お店の雰囲気と合ったカタチで提供できれば、何倍もの価値につながると思っています。自分達のホームページで情報発信しても、やはり限界がありますから、こういうアイテムを通じて、お客様に情報発信していただけると嬉しいですね。

 

飲食業の常識がないことが強みなんです。

 

--お客様の反応はいかがですか?

大森:特徴的なメニューは、やはり反応ありますね。例えば、土鍋のパフェです。黒糖茶房ではガラスの器ではなく、一人用の「土鍋」に入れてパフェを提供しています。「土鍋でパフェ」というと、珍しいじゃないですか。それで、お客様のテーブルに運ばれるときは(土鍋の)ふたをした状態でお出しするのです。土鍋のふたを開けたら、色とりどりのパフェが出てくるのが、楽しいかなと思って。
あと、このパフェはお客様ご自身で黒蜜をかけて召し上がっていただくスタイルなのですが、実は、試食会では、けっこう評判悪かったのですよ。「黒蜜のバランスも、お店が考える一番美味しい状態で出すべきではないか?」という指摘がかなり多くて・・。でも、ラーメン食べる前に自分で好きな具材加えたりするじゃないですか?私、あれ大好きなんですよ。同じ様に、お客様がご自身で黒蜜をかける体験を提供したいと思って、試食会では酷評されましたけど、セルフスタイルで提供することにしました。

 

--凄く戦略的に考えられていますね。

大森:いや、戦略的とかそんな大げさなものではないのです。もともと飲食業の経験がないので、逆に業界の常識には縛られてないことが強みですね。アイデアとか、おもてなしとか、そういう価値をどんどん出していきたいと思っています。

 

黒糖を軸にしたビジネスにチャレンジ

 

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--土鍋パフェは、写真をSNSなどにアップするお客様も多そうですが、黒糖茶房さんではインターネットはどのように活用されていますか?

大森:ブログとFacebookページを運営していますが、どうしても新メニューの案内のような、宣伝が中心になってしまうので、うまく使えてないなあ、と思っています。Facebookページだと、「いいね!」済みのファンの方だけでなく、その先のお友達にどんどん情報を拡散させたいのですが、どうしたら上手く出来るのか、悩んでいる状態です。難しいですね。

 

--インターネットの活用という点では、黒糖菓子のネット通販なども検討されているのですか?

大森:実は、妻が前職でネット通販の関係だったので、やってみたいなと思ってはいます。ただ、嬉しいことに現段階では店舗が忙しくて、そこまで手が回らないかなと・・。楽天など通販の資料を取り寄せてみたこともあるのですが、出品料などのコストや、問い合わせの電話対応から梱包・発送などの手間を考えると、今は厳しいかなと思っています。(飲食店業は)天気が悪いとやはり客足も落ちますし、経営的には、天候に左右されないビジネスの軸を作ることが、重要だと思っているのですが。それでも、最近はカフェとしての利用だけではなく、黒糖を買いにきてくれるだけのお客様も増えてきました。凄く嬉しい傾向ですね。

 

--ネットは、通販よりも来店の仕掛けというイメージですね。

大森:特にFacebookはそこを目指して運用しています。来店の仕掛けというと、ネットのクーポンをはじめ、色々な来店促進ツールもありますが、価格訴求をやり過ぎると、お店の雰囲気が変わってしまい、今のお客様が来にくくなってしまうのは嫌だなあ、と思っています。やはり雰囲気や環境は大事にしたいですね。だから、広く情報発信するのではなく、「黒糖」とか「黒糖茶房」に興味を持って来ていただいたお客様に、ちゃんと応えていきたいと思っています。飲食業に限るのではなく、黒糖を軸に販売とかイベントとか、やってみたいことは沢山あるんですけどね(笑)。

 

--飲食、販売、イベントとなると、飲食店のオーナーというより、黒糖のプロデューサーですね!今日はありがとうございました。

 

インタビュー締めのひとこと

--大森さんにとって湘南で働くとは?

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(おわり)

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